我々現代人に多く見られるのが「腰痛」。その原因の1つとして考えられているのが「悪い姿勢」。
特に現代社会ではパソコンの長時間の使用が不可欠となっています。
日頃の悪い姿勢や生活習慣が引き起こす慢性的な筋肉疲労は、腰への負担がかなり大きくなってしまいます。
「悪い姿勢」を作る原因として長時間座っていることや、机やイスの高さやクッション性、モニターやキーボードの高さなど多くの要因はありますが、まずは自分がどのような姿勢で座っているのかを知る事が大切です。
今回は、腰痛の予防対策として、「腰痛を引き起こす悪い座り姿勢」、「腰痛を予防する正しい座り方」、「正しい座り姿勢をキープする方法」について解説していきます。
腰痛を引き起こす悪い座り姿勢とは
皆さんは、仕事中や食事中、テレビを見ている時などイスやソファーなどに座っていると思いますが、注目してほしいのは「立ち上がる瞬間」です。この時、「なんとなく腰が重い」、「腰に疲れを感じる」、「腰の筋肉が固まっている気がする」などと感じた時は、長時間悪い姿勢で座っていたことが原因のようです。
ここでは、悪い座り姿勢を4つ解説しますので、自分の座り方が当てはまっていないかチェックしてみましょう。
足を組む
足を組んで座ると、左右どちらかに体重がかかってしまうため、骨盤がゆがんでしまい、背骨が左右に曲がって、背中や腰の筋肉にたくさんの負担をかけてしまう非常に問題がある姿勢です。
右足を上にして組んだ後で腰がだるくなり左足を上にして組み替える。
時間が経つとまた組み替える。
これを繰り返してしまうと、足を組んでいないと座っていられなくなり、足を組む姿勢が普段の姿勢になってしまいます。
だから、普通に座っているとしっくりこないのでつい足を組んでしまいます。
最終的にはどんな姿勢で座ったら良いのかわからなくなってしまいます。
足を組んで座るのが癖にならないように注意しましょう。
猫背
座っているときや立っているときも同じですが、背中を丸めてしまう姿勢です。
パソコンやスマホを使う時に、顔を画面に近づけると自然に背中が丸くなり猫背になってしまいます。
仕事に集中してしまうとどんどん前のめりになってしまい猫背の姿勢が長時間続いてしまいます。
猫背の姿勢が続いてしまい習慣化すると背中や腰の他に肩や首の筋肉に負担をかけてしまいます。
腰痛だけでなく肩こりや首痛まで引き起こしてしまいますので要注意です。
ずっこけ座り
イスに浅く座ることでお尻が背もたれより前に出て、背もたれに寄り掛かる姿勢です。
この座り方を続けると、背骨の自然なカーブが失われてしまい腰椎が後弯(こうわん)してしまい通常とは逆カーブになってしまいます。
つまり、腰椎のカーブが変わってしまうので、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)などを引き起こす危険性もあります。
モデル座り
一見美しい座り方にも思えますが、腰に大きな負担をかけているケースもあります。
イスに浅く腰掛けて、胸を張り、腰をグッと反らして座る姿勢です。
腰をグッと反らせることが癖となってしまい、「反り腰」を誘発してしまう可能性があります。
特に女性は筋肉量が少ないため、胸を張る緊張感と腰をグッと反らせる緊張感で背中や腰に大きな負担をかけてしまいますのでお気を付けください。
腰痛を予防する正しい座り方とは
腰痛を引き起こす悪い座り方がわかったところで、どのような座り方が正しい座り方なのか解説していきます。
正しい座り方の最大のポイントは「骨盤を立てて座る」ことです。
しっかりと骨盤を立てた状態で座ると腹筋や背筋などの筋肉をバランス良く使うことができるため筋力低下を防ぎ、背中や腰周りの筋肉の負担が軽減されます。
左右のバランスも維持しやすいので足を組みにくくなり骨盤や背骨の歪みの予防へとつながっていきます。
骨盤を立てて座っている意識としては、イスなどに座ったときに座面に当たる骨「坐骨結節(ざこつけっせつ)」が当たっていることを確認しましょう。
そして、この骨に上半身の体重が真っすぐ乗っているように座ってみましょう。
ポイントがわかったので細かく解説していきます。
基本の座り方
- イス腰に深くかけて両足を地面につけます。両方の膝と股関節は90度になるイスの高さが良いでしょう。
- しっかりと骨盤を立てて骨盤に当たる骨を意識します。腹筋を意識して背中を伸ばしましょう。軽く胸を張って肩とあごを少し後ろに引きます。
- この姿勢を長時間キープするのは大変なので背もたれも活用します。
- 正しく座った姿勢の状態で寄り掛かるのが理想的です。
- 背もたれと背中や腰にすき間ができてしまう時は、タオルやクッションなどを挟んで正しい座り方を楽にキープできるように調整してみてください。
デスクワークをするとき
- デスクワークでパソコンを使用する時は、「基本の座り方」をまず作ります。
- 机にイスを近づけて腕を下ろした時に肘が体から離れないようにして、肘の角度は90度くらいに曲げます。
- 指先を伸ばしたその先にキーボードを置きます。
- このキーボードの位置が遠くなると腕が伸びて猫背になりやすくなりますので注意しましょう。
- モニターの位置は、この姿勢で目線の正面にしましょう。
車を運転するとき
- シートに深く腰をかけて背中を伸ばして基本の座り方を作ります。
- シートを上下、前後に動かしてハンドルを時計でいう2時と10時の位置を持ったときに軽く肘が曲がるくらいの位置にします。
- アクセルとブレーキを踏んだ時に、膝に余裕のある動かしやすい位置に調整してみてください。
家族で使う車は特に調整を心掛けましょう。
正しい座り方をキープする方法とは
正しい座り方がわかっても、ずっと同じ姿勢をキープすることはなかなか難しいものです。
仕事の時間は基本「8時間」と長いですし、姿勢が崩れてしまうこともあるでしょう。
ここでは、正しい座り方をキープするコツを解説していきます。
時間を決めてリセットする
正しい座り方であっても長時間同じ姿勢を続けたら背中や腰の筋肉に負担がかかってしまうことに変わりはありません。
30分なら30分、1時間なら1時間と自分でルールを決めて1度リセットします。
リセットとは、立ち上がったり、歩いたりしてその座っている姿勢を1度やめてしまうことです。
少し凝り固まった筋肉を動かすイメージなので、トイレに行くことでわざわざ歩いたり、デスクなどから離れたところで飲み物を飲んだりしてその場から1度離れましょう。
リフレッシュできますので、仕事の効率アップ効果もありますよ。
ストレッチ
リセットして立ち上がった時に軽くストレッチをするのも良いでしょう。
- 両手を上にグッと上げて背中、肩周りのストレッチ。
- そのまま左右に体を倒して、体の側面のストレッチ。
- 体を左右に回して背中や腰の筋肉を動かすストレッチ。
窓際で外の空気を吸いながら深呼吸も良いでしょう。
仕事が忙しくて、立ち上がって歩き回る時間が無い時は、イスに座ったままでもできますよ。
サポートクッションを入れる
骨盤を立てて座ると腰は楽になりますが、骨が当たって痛くなることもあります。
イスの座面が硬かいときは、クッションを使うのも良いでしょう。
クッション性の高いものを使うと、お尻の痛みを和らげるほかに、背中や腰の負担を軽減し、仕事への集中力もキープすることができます。
体の大きさは人によって違うので、実際に座ってみて自分に合ったお好みのクッションを使いましょう。
まとめ
腰痛の改善、予防をするために日常生活の中から自分の姿勢を振り返ることは大切です。
慢性的な腰痛が続いている人は特に対策が必要です。
色々と対策をしてみても改善効果がでない場合は、お早めにご相談ください。
自分では気が付かないところに原因があるかも知れません。
当院の治療の進め方としましては、
- 根本療法
- 再発防止
- 無痛の特別な治療法
- 充実したカウンセリング
- 骨盤、歪みのチェック
- 効果確認
- お家でのアフターケア
を、「あなたに合わせた」、「あなただけの施術」をしています。
あなたと同じような症状をお持ちの方がたくさんご来院されています。
ひどい症状になる前にご相談ください。